坂 村 真  民  の  世  界

よ う こ そ タ ン ポ ポ 堂 ヘ(最終更新13.6.23)

   (長浜町今坊の紫陽花 ・2001年6月撮影)

ようこそ、坂村真民の世界へ、ようこそタンポポ堂へ、真民さんの詩の魅力と真民さんに関する情報をあなたに届けます。

1.詩 国 7 月 号 2. タ ン ポ ポ 堂 か ら 
3.朴庵(ほうあん)例会のご案内 4.坂村真民全著作一覧 
5.詩国バックナンバー 6.タンポポ堂ライブラリー
7.作成者からのご挨拶 8.坂村真民関連HPリンク集
9.メッセージボード  

     あなたは  人目の来訪者です。 


坂村真民さんの略歴

明治42年1月6日  熊本県に生まれる。8歳の時に、父親

の急逝によりどん底の生活に落ちる。5人兄弟の長男とし

て母親を助け、幾多の困難と立ち向かう。昭和6年 神宮皇

学館(現皇學館大學)を卒業。25歳の時、朝鮮にて教職につ

き、36歳全州師範学校勤務中に終戦を迎える。昭和21年

から愛媛県で高校の国語教師を勤め、65歳で退職、以後詩

作に専念する。始めは短歌を志し、昭和12年『与謝野寛

評伝』を著している。四国に移住後,一遍上人の信仰に随

順して仏教精神を基調とした詩の創作に転じる。昭和37年、

月刊詩誌「詩国」を創刊、以後毎月、一回も休むことなく発

刊し1200部を無償で配布している。また詩の愛好者によっ

て建てられる真民詩碑は日本全国47都道府県に分布し、

その数は現在,海外の20基と合わせると約600基となる。

主な著書は、4.「坂村真民全著作一覧」に載せてます。

(南股小学校の除幕式にて(12.9.16撮影)

                                                                


1.詩 国 7 月 号 第 四 十 巻 7 月 号

      わたしとこのひと

わたしが
しっかり
しないから
このひとが
こんなに
苦しむのだ
一番
大事なのは
わたしの
信仰が
不動のものに
なることだ
なうまく
さまんだ
ばざら
だんかん

  ※不動明王の御真言
 突然の救急車


突然の吐瀉(としゃ)吐血
救急車にて
伊予病院に入院
六月四日午後一時五十分
真美子同車
わたしは家に残る
この日の朝は
とても顔も明るく
わたしがおはようと言うと
炊事場にいる真美子に
きこえる声で
寝台に寝たままであるが
おはようと言った
そんなことで快くなってゆくと
喜んでいた矢先の
できごとだった
独りになり
祈る
涙が出て
独り祈る

 業ならば

こんないいひとが
こんなに苦しむ
いのちあるものの
受けねばならぬ
業(ごう)ならば
わが身に代えて
少しでも
幸せにしてやりたい
独り目覚めて
祈る

 証しびとになれ

眼が覚めた
もうどうすることも
できないので
大字宙きまに
お任せするのだと
自分に言い聞かせ
二階から下を見ると
車があったので
真美子が帰っていることが
わかった
時計は十一時五分だった
ふと部屋の入口を見ると
紙が置いてある
見ると
心配Lないでくださいと
赤のボールペンで書き
病院の診断書が付き
病名、入院日数、その他が
書きこまれていた
わたしは安堵(あんど)し
感謝し
わたしを救い助けて下さる
諸神諸仏諸菩薩さま
わけてもわたしのために
出現なさった聖観音さま
そして大恩師杉村春苔尼先生に
お礼を申した
しんみんよ
神仏のおん守りの
証(あか)しびとになれ

 隠れ身

神は
隠れ身の方である
木の中に隠れ
山の中に隠れ
川の中に隠れ
神は人間が
宇宙から消えても
存在し給う
隠れ身の
方である
わたしは若いとき
五十鈴川のほとりで
自炊していたが
神は魚たちを通して
その存在を
示してくださった
やがて華厳(けごん)の世界を
知るようになったのも
この体験を
持っていたからである
神と言い
仏と言い
心と同じく
隠れ身の
実在者であることを
知ろう

わたしの祈り

地球上には
象もいれば
蟻もいる

鯨もいれば
ザコもいる
みんな
すばらしい
存在なのだ

人間は
万物の霊長と
言われているが
中には
蟻にもザコにも劣る
者たちがいる
宇宙よ
しっかりと
見ておくれ
地球をも
破滅させようとする
人間たちの
眼を耳を
これ以上
狂わせないよう
わたしは祈り
日月の光を
吸飲する

 何か一つだけでもいい

何か一つだけでもいい
自分にできる
良いことをして
終わってゆこうではないか
人間として
この世に生まれた
御恩返しに
小さいことでいい
あの世への橋を
渡るとき
足が軽くなるようなことを
しようではないか

 鳥 笛

はら ひろみさんの
鳥笛を吹くと
鳥たちが
集まってくる
ブナの原生林にいる
鳥たちよ
遠い遠い
親たちの
話を
聞かせて
くれないか

 こんとん

みめいこんとん
とけいも
とまっているような
こんとんの
しずかな
ひととき
いろいろの
いしたちが
はなしだす
はなしの
おもしろさ
ふしぎさ
また
こんとんさんが
つれてきた
こびとたちが
おどる
おもしろさ
みめいこんとんは
わたしのいちばん
たのしい
ひとときである

 この二つのため

念ずれば花ひらく
大宇宙大和楽

この二つの真言(しんごん)を
残すのだ
そのための生命だ
そのための詩精進だ

 つねに思え

妻の大病によって
つまらぬわたしが
いくらか人間らしくなった
そのことを
つねに思え      

 このひとを

このひとを救え
このひとを幸せにせよ
このひとを守らせ給え

   
 後    記 

     


                        1 救 急 車
           
 救急車が警笛を鳴らしながら、自分の家に来ることなど、かっては考えたこともなかったが、こんどのことで二回お

世話になった。第一回目は、わたしも動転していて、記憶もばらばらになったが、こんどは近づいてくる救急車が、体

にひぴいてきた。警笛を鳴らして遠ざかって行く救急車。独り家に残りじっと坐って居た。朝の笑額が、遠い日のような

思いがした。そして夜になった。

                         2 叱咤の詩

 前月号に叱咤(しった)の詩を書いたが、齢(よわい)九十歳を越えても、朝に夕に、叱咤Lながら生きてゆくほかは

ない。業(ごう)のようなものを感じ、生かされて生きてきた大恩に報いたいと思う。

                         3 二つの碑

 二つの碑が今、太平洋を越えている。仙法東漸(とうぜん)の喜びに燃えながら、「念ずれば花ひらく」二つの碑が、

アメリカ合衆国ニューヨークに向かって。そこはもう大西洋。碑石は山岳信仰の霊地、京都鞍馬(くらま)の霊石。

如意宝珠のような仏石。日時に余裕があったら、四国に持ってきて、入魂式をして貰うつもりだったが、ということだ

った。そのため二つの碑の写真が届けられ、六月三日(日)朴庵例会の日、百番碑の前で皆さんと共に、写真に向

かって入魂式をしたのであった。こんなことは私も初めてだったので嬉しかった。英文入りの「念ずれば花ひらく」碑

が、アメリカ大陸の一角に建ち、地球の平安と幸福のため、大宇宙心霊の波動を浸潤(しんじゅん)させてくれるだ

ろう。
 
 お互い希望を持ち、夢を持ち、二度とない人生を生きてゆこう。

                         4 老いは恐ろしい    
 
 老いは恐ろしいと感ずる日が多くなった。サタンにやられやすくなったからである。

 心がいくらしっかりしていても、体がサタンの誘いに引きずられてゆくからである。

 わたしは、とり年生まれ、守本尊さまは不動明王さまである。守本尊さまでは一番恐ろしい形相(ぎょうそう)の

お方である。よほどしっかりしていないと、サタンにやられてしまう。だから毎朝お水を供えて、おん守りを乞い祈って

いるが、それでも負けようとする時がある。特に両脚が痛い時など、彼岸の祈りをやめようかと思うことがある。

そんなことから、朴庵六月の例会テーマは、「宇宙無限の力を借りて」と題して話をした。妻が救急車で運ばれたりす

ると、喜ぶのはサタンだからである。

                           5 ボランティアミュージカル

 ボランティアミュージカル「みんな天へ向かって」は大成功だった。会場は新しい砥部町文化会館、雨の予報が、

良い天気となり、会場は満席満員だった。詩を作ってきて良かったと、しみじみ思った。第一感心したのは、「みんな

天へ向かって」という詩を選み出されたことだった。脚本も良かった。特にこれからの日本を背負って立つ少年少女

たちが、出演していることであった。総勢七十人を越えていたであろう。第一部は劇であったが、第二部は、わたしの

詩を、舞踊として表現してくださった、近代的な閃きと優雅さとの新作に、わたくしは感動した。小さい子たちが出てく

るのも、心から嬉しかった。こういうのが、日本へ広がっていったら、新しい明るい日本になってゆくのではないかと思

ったりして、四国の一隅から生れた、このボランティアミュージカル「みんな天へ向かって」の公演を、心から感謝し、

舞台の席の上から、「小さなおしえ」という詩を朗読し、感謝とお札の言葉に代えた。(六月十日)

 付 記 
  
キャストの人たち八十五人。スタッフの方々二十一名。協力団体七十三社。
 
わたくしは、この詩のことばにもあるように、みんなということばが好きです。真民の民は、民衆の民だと言っています。

 今、日本には暗雲が立ち込めています。この雲を一掃するためにも、こうしたボランティアミュージカルが欲しいと

思いました。
 
                            6 前月号から

 一位 良い朝。二位 叱咤の詩。三位 妻帰る。四位 ひととき。五位 これからの詩でした。

 年をとると、どうしても気力がおちてきます。その気力をつけて下さるためにも、ハガキ一枚でいいです。

 お頼みします。

 
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